2019年12月27日に公開された「パラサイト半地下の家族」
「パラサイト半地下の家族」は、『母なる証明』などのポン・ジュノが監督を務め、第72回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した人間ドラマ。
「パラサイト半地下の家族」では、豪邸のシーンなどいろいろな場所が登場します。
どこでロケされたものでしょうか?
この記事では、「パラサイト半地下の家族」のロケ地や豪邸の撮影場所について、お伝えいたします。
パラサイト半地下の家族とは?
希望に溢れたラストだと思っていた『パラサイト/半地下の家族』だけど、ポン・ジュノ監督がインタビューで「ギウの年収だと、あの家を購入するのに547年かかるんです笑」と答えていたと知って絶望しかない。#パラサイト半地下の家族 #パラサイト pic.twitter.com/LXnlGYR4iG
— itsuki/イツキ🌙 (@itsuki_films) January 8, 2021
2019年5月、カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを獲得。
そして、今月9日に行われた米アカデミー賞授賞式で、
外国語映画として初の作品賞を含む、脚本賞、外国語映画賞、監督賞と四冠を達成。
世界各国で高く評価され、歴史的快挙を成し遂げた作品。
監督:ポン・ジュノ
脚本:ポン・ジュノ、ハン・ジンウォン
主演:ソン・ガンホ
あらすじ
キム一家4人は家族全員が失業中。
半地下住宅で貧しいその日暮らしの生活を送っていました。
そんなある日、長男ギウが、
IT企業のCEOのパク氏一家の豪邸へ家庭教師の面接を受けに行くことになります。
そして、妹のギジョンも兄に続き、
その豪邸に足を踏み入れていくことになっていくことになりますが・・・。
この正反対の2つの家族の出会いは、次第に想像を遥に超える喜劇と悲劇へと加速していきます。
数々の名作韓国映画に出演されているソン・ガンホさんを主演に描かれた本作は、
韓国の”半地下”に住む貧困家族の視点から、
実在する貧富格差の問題への警鐘を鳴らす一作になっています。
そこで、この映画の舞台で話題になっている”半地下(パンジハ)”と呼ばれている住宅や、豪邸の撮影場所について調べてみました。
パラサイト半地下の家族のロケ地はどこ?豪邸の撮影場所は?
主人公のキム一家が暮らす半地下の住宅や、パク一家の豪邸のシーンは全て、
全州(チョンジュ)市にある「全州映画総合撮影所」のセットで撮影が行われたそうです。
また、雨のシーンは高陽(コヤン)市にある「高陽アクアスタジオ」にて撮影され、
現在は全て、そのセットは解体されているそうです。
屋外のシーンは、ソウル市などの各地で行われたので、その中でいくつかご紹介します。
テジスーパー
長男ギウが、友人のミニョクから家庭教師の仕事を持ちかけられるシーンの撮影が行われた、
個人商店です。
妹ギジョンが家政婦を追い出すために、手に入れた桃もここの商品です。
撮影中は「ウリスーパー」という看板でした。
その個人商店があるロケ地は、
阿峴洞(アヒョンドン)
地下鉄2号線の阿峴駅と2・5号線が乗り入れる忠正路駅の間にある住宅街に、
この商店はあります。
昔ながらの街並みを残し、路地の突き当りには他のシーンで使われた階段もあり、
劇中に登場するキム一家が暮らしたような半地下住宅が実際に見かけられます。
半地下住宅とは、
ソウルで元々防空壕の役割を果たしていた半地下部分があり、
それを住居として使えるようにしたそうです。
韓国では手ごろな家賃や住宅不足で、
若者や低所得者を中心に住宅としての選択肢になっていったのが、
その半地下住宅になります。

パクCEO宅に向かう坂道
パク一家の豪邸に向かう坂道のシーンの撮影が行われた場所です。
実際の邸宅は、撮影セットで行われたためここにはございません。
そのロケ地は、
城北洞(ソンブットン)

この坂道は寺院「吉祥寺(キルサンサ)」の近くにあります。
地下鉄4号線の漢城大入口駅からバスで吉祥寺へ向かう途中にある坂道です。
城北洞のメインストリートは人気のレストラン・カフェがある観光エリアなので、
合わせて訪問するといいでしょう。
運転手食堂・跡地
キム一家がパク氏の運転手をやめさせて、
ギテクがその代わりに運転手の座につく手段を、
画策している場面に出てきます。
ロケ地は、
望遠洞(マンウォンドン)の西側、漢江(ハンガン)への入り口沿いにある、
運転手食堂街です。
撮影当時は「イモネ運転手食堂」という、
劇中のようにタクシーの運転手などで賑わうビュッフェ食堂として営業していましたが、
現在は閉店。
「オルクニ王冷麺」と「往十里コプチャン」の2店舗がそこで営業しています。

紫霞門(チャハムン)トンネル
大雨の中、パク一家の豪邸から逃げ出した3人(ギテク・ギウ・ギジョン)が通る、
トンネルのシーンの撮影場所です。
トンネルの入り口からは3人が駆け下りた階段が見えます。
ロケ地は、
付岩洞(プアムドン)にある紫霞門(チャハムン)トンネルです。
最寄り駅の景福宮駅からは徒歩だと遠いので、バスかタクシーがおすすめです。
車通りの多い道路なので記念撮影は事故のないように気を付けましょう。
トダッ橋(トダッタリ)・ 階段
紫霞門(チャハムン)トンネルで撮影されたシーンから続く、
高架下のシーンの撮影場所です。
ずぶ濡れになった3人が息を切らしながら、
今後の計画を話し合う不安げな様子を、
激しい雨と、この暗い高架下が助長させていました。
ロケ地は、
厚岩洞(フアムドン)
Nソウルタワーがある南山(ナムサン)へ続く丘の上にある街です。
ここも、阿峴洞(アヒョンドン)と同じく昔ながらの街並みが残っています。

ORGA 芳荑店
パク夫人が、息子の誕生日パーティーのために、
ギテクを連れて食材を買い込んでいるシーンの撮影場所です。
韓国でオーガニック食材を取り扱う、韓国のスーパーマーケットチェーン店「ORGA」の支店です。
安全な食品を厳選している高級スーパーなので、
劇中のパク夫人が通うようなイメージ通りですね。

いかがでしたでしょうか。
今回は、パラサイト半地下の家族のロケ地はどこ?豪邸の撮影場所は?
をテーマにロケ地や撮影場所のご紹介をさせていただきました。
韓国の貧困層の象徴でもある”半地下”について、劇中やそのロケ地を通して、リアルに感じとれる本作。
予測不可能な展開で贈るその重厚なストーリーと合わせて、ロケ地巡りもしてみてはどうでしょうか。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
「パラサイト 半地下の家族」の関連記事はこちらです。